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Phorusrhacus inflatus | |
恐鳥 Terrible Bird とはジャイアント・モアを指すらしいが、むしろこの鳥にこそふさわしい名前ではないだろうか? ということでL. G. マーシャル(メサ・サウスウエスト博物館)はこの鳥を Terror Bird と呼んでいる。 新生代後半に南アメリカに棲んでいたフォルスラコス類は、今日の南米に住むノガンモドキ Seriema(全長80cm)に近い鳥だが、遙かに大きくて見かけはむしろダチョウに似ていた。 強大な脚とワシのような大きな嘴を持ち、大型の肉食獣がいなかったこの時代の南米では食物連鎖の頂点に立つ捕食者だったようだ。 中新世(1700万年前)のアルゼンチンにいた大型種Phorusrhacos longissimus では頭骨(下)の長さが60cmに達し、高さは2.5mを越えていた。大型の割にはむしろ華奢な体格だったが、おそらく脚が非常に速かっただろう。 ![]() |
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南米のパンパスに生息していたフォルスラコスは、中・小型の哺乳類を獲物にしていたようだ。草むらに身を隠して待ち伏せ、獲物が十分に接近すると時速70kmのスピードで突進、強力な脚で蹴りつけ、嘴でくわえて振り回して地面に叩きつけて殺した。そして丸呑みにした。
フォルスラコス類で最大にして最後のメンバーは北アメリカに現れた。フロリダやテキサスのほぼ200万年前の地層から発見されたティタニス(右) は、化石は断片的なものばかりだが、高さ2.5m以上、首をまっすぐ上に伸ばすと3mに達した。 |
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Diatryma gigantea フォロラコス類よりもっと早く、暁新世から始新世にかけてほぼ5000万年前の北アメリカやヨーロッパには、やはり強大なディアトリマがすんでいた。 高さは215cm(推定体重175kg)、頭骨は45cmほどもあり、首は比較的短く太く全体の作りもたくましかった。翼は退化して飛ぶことはできなかったが強い脚を持っていてかなりのスピードで走ることができた。 姿はやはり現在のダチョウに似ているが、もっと頑丈でおそらくかなり重かった。現在の鳥類との類縁関係はよくわかっていない。 フォルスラコス類のようにディアトリマも、その頑丈な嘴と顎の筋肉から肉食性でない限りあり得ない構造だとされ、同時代の獣を捕食したと思われるが、一方、彼らは草食性ではなかったかと考える古生物学者もいる。嘴は大きかったが、形はワシよりもオウムのそれに似ており、深い茂みから草をついばんだようだという。 |
暁新世の巨大なディアトリマは、地上の支配者で当時の獣たちの頭上高く聳えていたこの鳥は、彼らすべてに追いつけるほど速く、彼らのどれをも殺せるほど強かった。そしてその後に現れた肉食性哺乳類との競合に敗れて衰退したといわれるが…。
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ダチョウやコブハクチョウが人を攻撃した例があるが、おそらく現在で最も危険な鳥は、ニューギニアやオーストラリアのヨーク岬半島に住むヒクイドリだ。今の世界ではダチョウに次いで大きな鳥で高さ1.5〜2m、体重は最大80kgに達する。追いつめられたり、傷ついたりしたときヒクイドリはジャンプして跳び蹴りをかけてくる。足の爪は12cmもあってこれにやられると深い傷を負う。 Oliver L. Austin(1961)によると第2次大戦中、ニューギニアで連合軍の部隊がこの鳥に遭遇してその危険さを目の当たりにし、また何人もの原住民が殺されたことを聞いた。 ヒクイドリは主に植物の種子や実を食べている。強力な武器を持っているからといってその動物が捕食者とは限らない。 ちなみにヒクイドリとは火食鳥の意味で、背が低い鳥ではない。もっともなぜ火食鳥と名付けられたのかはよくわからないが。一説によると喉にある赤い部分が火を食べたようだということから来ているそうだ(名前の由来は毬蝗=まりいなごさんから教えていただきました)。 |
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